薬液注入工法の基本的なシステムは、薬液を所定の配合で混合するグラウト、ミキサ、薬液を圧送するグラウトポンプ、注入時の施工管理を行う圧力流量測定装置(通称:流量計)、地中に注入管を設置するため地盤を削孔するボーリングマシンから構成されます。
薬液注入工法のシステム図(二重管ストレーナ工法)
薬液注入工法別のシェア
(平成18年度調査)
現在、薬液注入工法として検討される注入工法は、二重管ストレーナ工法とダブルパッカ工法に分類されます。
右図は最近の薬液注入工法別のシェアを調査した結果です。
現在、注入効果と経済性のバランスから二重管ストレーナ工法が最も多く採用されていることがわかります。
二重管になった注入ロッドでステップ毎に一次注入として瞬結ゲルタイムの注入を行い、所定外への拡散を防止し、二次注入として緩結ゲルタイムの注入を行い、土粒子の間隙への均一な浸透を図り、均質な改良地盤を形成しようとすることを基本とする工法です。
この工法は施工が簡単であることから、現在大部分がこの工法で施工されています。
ケーシングで所定の深度まで削孔し、スリーブ付の注入管(外管)を建て込み、ケーシングと外管の間にシール材を充填してケーシングを引き抜き、 シール材の硬化後、ダブルパッカを装着した注入内管を挿入して、1ショットで注入する工法です。